概念 · 社会・文化

本音・建前

  • honne / tatemae
  • 日本
  • 現代の用法
本音・建前の解説用イラスト
図版

かんたんに言うと

内心の気持ちである「本音」と、特定の社会的場面で表明する立場である「建前」を対にした区別です。この組み合わせが表すのは、場面に応じた表現の切り替えであり、道徳的な欠陥ではありません。

字義

辞書には「本音」の意味として、楽器の本来の音と、人の内心にある気持ちが記載されています。「建前」には表向きに掲げる方針という意味があり、辞書には物売りの売り声や、建築における建方・棟上げに関する別の意味も記録されています。ただし、これらの語義から、現代の社会的な用語に至る単一の語源が確定するわけではありません。

よくある誤解

日本語話者は不誠実だという証拠として、この対概念が持ち出されることがあります。しかしバクニクは、社会的に適切な表向きの立場と内心の感情とを区別しつつ、その関係を「偽りの外面」と「真実の内面」に単純化していません。個別のやり取りをどう評価するかは、状況によって異なります。

具体例:不快感を口にしない招いた側

ジェーン・バクニクは、招かれた客が社交上の失礼をして、招いた側を不快にさせる例を通じて、この違いを説明しています。招いた側は、不快に感じたことを相手に直接伝えません。本音は内心の反応を、建前はその場で維持する社会的に適切な立場を指します。バクニクの説明では、公の場で示す立場は、それ自体が社会的な現実をなしており、単に内心を偽って隠すためのものではありません。これは百科事典の項目に示された解釈上の事例であり、日本の人々が客を迎える際にどれほど頻繁にこうした対応をするかを調べた調査結果ではありません。また、個々の対応が気遣い、本人の好み、あるいは別の動機によるものかどうかについても、判断を留保しています。

原語で調べる

話題そのものについての知識が障壁になることは、あまりありません。むしろ、原語の資料にたどり着くための検索語を知らないことが障壁になりがちです。以下の語を使って調べてください。

語句をクリックするとコピーできます。

日本語

·

本音と建前、建前の意味

出典

  1. 小学館『デジタル大辞泉』『精選版 日本国語大辞典』「本音」、音楽上の意味と内心の感情を指す意味
  2. 『精選版 日本国語大辞典』「立て前・建前」、方針を指す意味と物売りの声を指す意味
  3. 『精選版 日本国語大辞典』「棟上」、建前の建築上の意味
  4. ジェーン・バクニク「Tatemae/Honne」『The Blackwell Encyclopedia of Sociology』2007年、DOI 10.1002/9781405165518.wbeost004

検証状況。 2026年10月18日、出典へのリンクを整備し、一次資料との照合を実施しました。同日訂正:「建前」の語源に関する記述を、辞書に記録された語義に置き換えました。